非道!悪いことと思っても、仕事ならやらなければならないのか?

紹介してもらった仕事だと すぐには辞められない

知り合いのツテで雇ってもらった仕事だと、
辛くてもすぐに辞めるわけにはいかないと思います。

でも、その仕事が 道義的に見て
良くないことをしている場合には、
辞めてもいいような気もします。

しかし、
・それが本当に道義的に問題があるのか
嫌で辞める自分を正当化する為のこじつけなのか
自分でもわからない時があります。

 

非道な仕事でも

 

不潔なレストランのバイトを紹介された

私が十代の時にレストランと
その屋上のビアガーデンでバイトをした時の話です。

ビアガーデンの仕事は、
傲慢な客の接客が嫌でした。
厨房の皿洗い も、疲れて辛くて嫌でした。

でも、親の知り合いをたどって雇ってもらったので
すぐにやめることはできず、頑張ろうと思いました。
それにお金が欲しいかったのです

 

でも、辛いだけでなく そこのレストランで
こんなことをしてもいいのか?
こんな汚いものを人に食べさせていいものか?
と思うようなことがあったのです。

結局、私は、悩んだあげくに辞めてしまったのです。

そのバイトの話です。

自分の体が辛くて辞めたのか?
人として心が辛くて辞めたのかわからない辞め方でした。

 

 

焼き鳥のタレ缶に蛾(ガ)が入っていた

バイトを始めて何日か経った日に、
私より1つ年上の学生バイトの人が
焼き鳥を焼いていました。

串刺しにされた生の鳥肉をガスコンロで炭火焼します。

串刺しにした鶏肉をコンロに乗せて焼きながら、
タレをつけては、またコンロに乗せて焼くことを
何度か繰り返して焼いていきます。

 

焼き鳥のタレは、
縦20センチ位の大きな缶詰に入っていました。
その中に串刺しにした鶏肉をつけるのです。

そして問題なのがタレでした。

 

そのタレの缶詰の中に
大きな「)」が入ってしまいました。

蛾

 

バイトの先輩は、経営者に
「タレの缶に「蛾」が入ってしまったので、
新しい物と取り替えてください」
と言いました。

 

すると、レストランの経営者
そのまま使っていい」と言うのです。

たれは高いし、焼けば平気」と言われたそうです。

私は、
「本当にそんなことを言われたのか?」と思いました。

 

私も19歳になったばかり、先輩も20歳です。
若い潔癖な時には、それは衝撃的でした。

 

私は、
「ほんとに蛾が入ったタレに付けてまたやくの?」
「そんなのお客さんに出して平気なの?」
と、バイトの先輩に聞きました。

 

すると先輩は、怒ったように
仕方ねーだろ。やれっていうんだから

 

私は納得ができず、
ビアガーデンの責任者にも聞きました

蛾が入ったタレで
「焼いていいんですか?」
おとなしい感じの40歳位の責任者は、
黙ってうなずきました

「ああ…こんなことをしていいのだろうか?」…ショックでした。

 

そして、先輩は、怒って焼き鳥を焼いていました。

 

でも、焼き鳥の注文が来て、
他に女の学生も働いていて、
「本当に(お客さんに焼き鳥を)出していいのかな?」
そんなことをぽつりと言いました。

 

その小さな声は
焼き鳥を焼いていた先輩にも聞こえました。
先輩は、「ああ、嫌だ!」と声を荒げて言いました。

 

私も、蛾のたれで焼いた焼き鳥を
お客さんのところに運ぶのは辛かったです。

「こんなの頼まないで」、と心の中で思っていました。

こんな事情を知っていて、それを客に出すのは嫌でした。

 

平気なのかな?

こんなことして本当に大丈夫なのかなあ?
でも、大昔だったらもっと汚いものを食べていただろう?
いまでもジャングルで生活している人だっているんだから、
ガの入ったたれくらい平気だろう?

焼くんだから、平気だろう
・・・そんな風にも考えてもいました。

 

若者の潔癖心との葛藤

タレの中に蛾が入って2日目、
タレの缶の中に「ガ」がまだ入っていました?

あれ?「ガ」は、そのままなの!」
と驚きました。

先輩は「ガ」を取りださなかったのです。
なぜだろう?

 

そして2日目に、先輩が焼くのを断りました

すると、ビアガーデンの責任者の40代の人が先輩に変わって、
焼き鳥を手際よく焼きはじめました。

先輩はうつむいて、しょぼくれた感じでした。

 

 

中年のアベックのお客さんから、焼き鳥の注文を受け
私は、その人達に、その焼き鳥を持って行きました。
その女性に「ありがとう」と言われました。

「・・・」

 

 

その後、1週間して私はそのバイトを辞めました

こんな焼き鳥を人に出すのは嫌だ
と思い私はそのビアガーデンのバイトを辞めました。

その後、すぐに他の若い女子学生も辞めました。

 

先輩は学費を稼ぐ必要があったので
その後しばらくバイトをしていたそうです。
(この先輩は、このレストランの汚らしい所を
他にも発見していて、
「こんな店で食べられない」といっていました)

 

 

私にバイトを紹介してくれた親の知人
母親に言ったそうです。

後で経営者の奥さんに嫌みを言われたそうです、

知り合い頼みだから働いてもらったけど
「よく休むし、8月いっぱいやるって言ってたくせに
すぐ辞めちゃってこまったよ」
と嫌味を言われたそうです。

 

今の時代なら
それを動画撮影して公開されてしまうでしょう。

 

 

悪いことでも仕事ならやらなければならないのか?

今でも、この時のバイトのことを思い出すと、
・ガが入っていたタレを
お客さんに出して良かったのかどうか?
仕事とはいえ、命令とはいえ
やって良かったのか?
と考えることがあります。

 

社会に出ると、きれいなことばかりではありません。

多少、違法と思えることや、
人としてどうかと思えることでも、
やらなければ仕事を辞めさせられ、
生活していけなくなることもあります。

 

生きる為だから仕方がない!
人としてしてはいけないこと
客の信頼を裏切ることでも
やれという経営者の下では
やらなければならないかもしれません。

 

まして、中年になれば、転職は難しい。
家族が生きていけなくなるという恐怖感に襲われます。

・自分の正義を貫くか、それとも
・自分の生活、家族の生活の為には、
倫理に反することでもやらなければならない・・・
と、よくない仕事でも
しなければならない場合があると思います。

 

過敏症の人や気弱な人は、働いていると、
こんなように悩み苦しむことがあるのではないでしょうか?

 

でも、こんなことばかりしていると、
社会的制裁をいつかは受けるでしょうが、
このお店は、その後30十年以上も経っていますが、
まだやっています。

 

 

テキストのコピーはできません。